記事画像

愛犬の受診

言葉の通じない愛犬を動物病院へ連れていくとき、飼い主さんも少なからず緊張や不安を感じるものです。
病院というといつもと違う環境では、普段おとなしい子がパニックになってしまったり、逆に体調が悪いのを隠そうとして元気なフリを強がってしてしまったりすることも珍しくありません。
限られた時間の中で愛犬のケガや病気を正しく獣医さんへ伝えるために、そして、愛犬のストレスを最小限に抑えるために、受診時に気をつけたいポイントをまとめました。

▼受診前:スムーズな診察のための事前準備
病院へ行く前の準備が診察の精度を大きく左右します。

・スマホで『動画・写真』をとっておく
症状が出ている時の様子(歩き方・呼吸の仕方など)を10秒でも動画に収めておくと獣医さんへ確実な情報提供になります。
『家では咳をしていたのに、病院に着いたら治った』『歩き方がおかしい気がするけど診察台の上ではすくんで動かない』というのはよくあることです。

・『いつから・どんな風に』をメモしておく
緊張すると先生の前で『あれ・・いつからだっけ?』と記憶が曖昧になりがちです。
・症状がはじまった日時
・ご飯や水はどれくらい飲めているか
・排泄(うんち・おしっこ)の回数や状態
これらをメモにまとめておくと伝え漏れを防げます。

・排泄物(便や尿)・嘔吐物を持って行く
下痢や血尿、嘔吐などの症状がある場合は、可能であればラップに包むか、清潔な容器に入れて持参しましょう。
(時間が経ち過ぎている場合は写真でも可)
これらは重要な検査対象となります。

・直前の食事は避ける(基本は絶食が安心)
検査で血液検査やエコーを行う場合、食後だと正しい数値が出なかったり、胃の中のフードが邪魔をして良く見えなかったりします。
また、緊張から病院で吐いてしまうのを防ぐためにも、受診直前のゴハンは」控えるのが無難です。
(低血糖を起こしやすい子犬や持病がある場合は病院に確認して下さい)

▼移動〜待合室
病院の待合室には様々な病気やケガを抱えた他のペットたちもいます。トラブルを防ぐためのマナーが大切です。

・必ずリードを短く持つ、または、キャリーバッグに入れる
『うちの子はおとなしいから・・』とノーリードにしたり、リードを長く伸ばすのは絶対にNGです。
他の犬が苦手な子や、体調が悪くて過敏になっている子もいます。
しっかりと足元で保定するかキャリーバッグの中に入れて安心させてあげましょう。

・他のペットとは接触させない
挨拶をさせようと近付けるのは控えましょう。
感染症の予防はもちろん、体調が悪い時のワンちゃんは、悪気がなくても攻撃的になってしまうことがあります。

・車内で待機する選択肢も
病院を怖がってガタガタ震えてしまう子や他のペットを見て興奮してしまう子の場合は、受付だけ済ませて『順番まで車(または外)で待ちます』と伝えるのも一つの手です。

▼診察室:獣医さんとのコミュニケーション
診察室に入ったら、飼い主さんは愛犬の『一番の味方』として振る舞いましょう。

・飼い主さんが焦ったり、大声をあげたりしない
愛犬は飼い主さんの不安を敏感に察知します。飼い主さんが『大丈夫だよ』と落ち着いた声で声をかけ、優しく触れてあげることで、愛犬の緊張を和らげることができます。

・診察台ではしっかり保定(支える)する
先生が触診や注射をするとき、愛犬が急に動くと危険です。看護師さんが保定してくれることが多いですが、飼い主さんが体を支える場合は、先生の指示に従って優しく、しっかりホールド
してあげて下さい。

・分からないことはその場で質問する
病名や薬の説明、今後の治療方針など、少しでも疑問に思うことは遠慮せずに質問しましょう。「家に帰ってからどうケアすれば良いか』まで聞いておくと安心です。

病院を大嫌いな場所にしないために、診察が終わったら、頑張った愛犬をこれでもかというくらい褒めてあげて下さい。
病院の敷地を出た後やお家に帰ってから、特別なおやつをあげるのもオススメです。
『病院に行くと痛いこともあるけれど、その後で良いことがある!』と思えるようになると、次からの受診が少し楽になります。
愛犬の健康を守るためにも、事前の準備と診察室での連携を意識して、スムーズな受診を心がけてみて下さいね。